公開日 2025年02月14日
三鷹まちづくりフォトコンテストは、写真を通じて、より多くの市民に身近にある三鷹の魅力を再発見し、地域に対する興味・愛着を深めてもらうことや、より良い景観づくりに関する機運を醸成することを目的に開催しているコンテストです。
2024年1月1日~2024年12月31日までの1年間に撮影した三鷹市内のまちの景観や情景、自然、人々のふれあい、まちかどの一コマなど三鷹の魅力を発信する写真など広く募集したところ、市内外166人から542点の作品の応募がありました。
厳正なる審査の結果、以下のとおり入賞者が決定いたしました。
◆入賞作品
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- 作品タイトル
- 夜のトトロ窓口
- 撮影場所
- 三鷹の森ジブリ美術館
- 撮影日
- 2024/12/23
- 撮影者
- 石田 悠真さん
- 撮影者コメント
- ジブリの世界観をイメージできる写真を目指しました
- 講評
- あれ!夜なのに窓の外は晴天?そんな撮影者の思いが伝わってきます。シルエットの人物など、夜の効果を生かして捉えたことでジブリの不思議な世界観も醸し出しています。
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- 作品タイトル
- 今年もよいことがありますように
- 撮影場所
- 大沢みはらし児童遊園
- 撮影日
- 2024/01/01
- 撮影者
- 井上 雅嗣さん
- 撮影者コメント
- 元旦にゴリラ公園(大沢みはらし児童遊園)にて、富士山と離島から調布飛行場に着陸する小型旅客機を撮りました 元旦からタイミングよく富士山と飛行機がバッチリ撮れたので、思わず『今年もよいことがあるかな』と思ってしまいました
- 講評
- 雄大な富士山を背景に望遠レンズで旅客機を画面中央に配したフレーミングとシャッターチャンスでうまく捉えています。撮影者の作品づくりへの熱意が感じられる作品です。
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- 作品タイトル
- 80年前に思いを重ねて
- 撮影場所
- 三鷹市山本有三記念館
- 撮影日
- 2024/11/05
- 撮影者
- 酒井 聡さん
- 撮影者コメント
- 作家の山本有三が1936年から1946年まで、家族とともに居住した洋館が記念館として公開されています。凝った階段の手すりを観察する息子、お目が高い!
- 講評
- 手すり越しに真剣な眼差しで何かを凝視している少年。外光がスポット効果的に当り、その表情を際立たせています。撮影者の観察眼によって撮られたいいスナップショットです。
- 作品タイトル
- 横断歩道の鏡
- 撮影場所
- 三鷹駅付近
- 撮影日
- 2024/01/21
- 撮影者
- 木村 恵茉さん
- 撮影者コメント
- 雨上がりにできた、横断歩道の水溜まりが鏡に見えたので撮ってみました。
- 講評
- 雨上がりにできた水溜まりに映り込んだ光景に気付き、リアルタイムに撮られた写真のようですが、日常にひそむ面白さを発見された写真表現ならではの楽しい作品です。
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- 作品タイトル
- 早苗饗(さなえぶり)
- 撮影場所
- 大沢の里
- 撮影日
- 2024/06/14
- 撮影者
- 青木 航太さん
- 撮影者コメント
- 田植え後の水田周りに子供達が集まり、ホタルを探しに行く列を、夕暮れ時に撮影。 野川からの優しく涼しやかな風に、幼い苗が揺れている。苗と子供達の賑やかな話し声がこだまする。
- 講評
- 夕暮れに染まりつつある空と、それを映す水田によって広がりを感じさせる風景。ホタル探しに向かう親子の列の奥には木々の間から灯りがともされた家々がみられます。今も三鷹に在る、緑と水とともに人々が暮らす里山のワンシーンがよく捉えられています。まさに今回のテーマである「わたしの好きな三鷹」の魅力がつまった作品です。(
株式会社まちづくり三鷹)
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- 作品タイトル
- 冬ぬくし
- 撮影場所
- 国立天文台旧1号官舎
- 撮影日
- 2024/11/28
- 撮影者
- 粕川 偉三男さん
- 撮影者コメント
- 国立天文台旧一号官舎にての一コマ。廊下を走る幼い子に、昔の自分を思い出しました。
- 講評
- 子どもの頃、冬の日差しを浴びながら元気に家の廊下を走り廻ったことを感じさせ、また切り絵のような子どもたちの影も自然で、とても温かく感じられるスナップ写真です。撮影場所の「星と森と絵本の家」は三鷹の国立天文台内に在ります。皆さんもこの旧1号官舎で昔の自分を再発見してみませんか? ぜひご来訪を!(特定非営利活動法人みたか都市観光協会)
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- 作品タイトル
- 家路
- 撮影場所
- 風の散歩道
- 撮影日
- 2024/11/12
- 撮影者
- 落合 邦子さん
- 撮影者コメント
- 秋の夕方はつるべ落としのごと、急に暗くなり、町の電灯と月に導かれて家路に急ぐ人々。
- 講評
- 夜の帳がおり、街灯の明りが灯る頃、見上げた夜空には月。ヨーロッパの街を彷彿とさせるような情景です。赤いコートの人物を配した撮影者のお洒落なセンスが窺えます。
- 作品タイトル
- 光の城
- 撮影場所
- 牟礼
- 撮影日
- 2024/06/03
- 撮影者
- 尾形 知巳さん
- 撮影者コメント
- 雨上がりの夜は、別世界の入口が現れるようです。
- 講評
- 通常とは違う変化を感じたりすると新たなセレンディピティな発見をすることがあります。水溜りに映ったシンメトリーの光景を別世界の入り口に見立てた発想がいいですね!
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- 作品タイトル
- ね~!
- 撮影場所
- 大沢 ほたるの里
- 撮影日
- 2024/04/28
- 撮影者
- 山本 裕美さん
- 撮影者コメント
- こいのぼりを見に行こう!とほたるの里へ。たくさんの鯉のぼりに気持ちもウキウキして、どちらからともなく手をつないで、兄妹2人で大笑いしてました。
- 講評
- 鯉のぼりの下ではしゃいでいる兄妹をローアングル気味の視点で一歩踏み込んだ距離感がいいですね!子どもたちの喚声が聞こえてくるようなこの場の臨場感を良く捉えています。
- 作品タイトル
- リフレクション
- 撮影場所
- 井の頭4丁目
- 撮影日
- 2024/01/30
- 撮影者
- 堀 康二さん
- 撮影者コメント
- 早春の光が水面で反射して、椿を美しく照らしていた。
- 講評
- 井の頭公園で撮られた写真のようですが、水面に反射した早春の陽光の輝きが温もりを感じさせています。欲を言えば水面に何羽かの水鳥がいると良かったですね!
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- 作品タイトル
- 踊る雨粒
- 撮影場所
- 井口
- 撮影日
- 2024/06/18
- 撮影者
- 鴻田 千絵さん
- 撮影者コメント
- 雨の日に外を覗くと雨粒が踊っているようで楽しそうだったので写真に納めました。雨の三鷹も好きです。
- 講評
- 雨の三鷹が好き!という撮影者が撮られた写真ですが、雨粒がハネる様子をダンシングと知覚された視点と発想が楽しいです。これからも自分らしい自由な表現を期待しています。
- 作品タイトル
- 夕暮の向日葵
- 撮影場所
- 中原3丁目
- 撮影日
- 2024/07/04
- 撮影者
- 村坂 友実子さん
- 撮影者コメント
- 学校帰りに歩いていると夕焼けの中の綺麗なひまわりを見つけたので写真を撮りました。
- 講評
- 日常の生活圏で身近に向日葵を愛でられる環境であるというのがうらやましいです。背景の送電線の鉄塔を擬人的に捉えると元気で逞しい存在に見えてきますね!
- 作品タイトル
- 明日には。
- 撮影場所
- 井口4丁目
- 撮影日
- 2024/05/23
- 撮影者
- 永島 結稀さん
- 撮影者コメント
- 部活帰りに通学路を歩いていました。眩しくて下を向いていましたが、ふと、横を見ると凄く綺麗な夕陽があり走ってスマートフォンを取りに家に帰宅しました笑。 写真はもともと撮るのが好きでしたが、この写真を撮ってからは夕陽を撮るのが楽しくなりました。私は年頃だということも相まって、毎日、明日が憂鬱だと感じていましたが、今は明日はどんな空が見られるかな、と期待を抱いて過ごしています。
- 講評
- 茜空を画面いっぱいに撮られた写真から、その時の感動が伝わってきます。画面下部にシルエットの屋根を配した構成もいいですね。これからも感動する思いを持ち続けて!
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◆総評
原 きよ審査員(三鷹市在住、朗読家、ナレーター、舞台役者)
今年はどんな作品に出合えるだろうとワクワクしながらの審査会でした。三鷹市内外から応募があり、それぞれの視点で捉えられた日常の一コマ。「ここは何処?わぁ、絵にかいたような風景!」と驚きながらも、すべてが日常なんだ、私はまだまだ三鷹の魅力に気づいていないなぁと思い知らされました。絶妙な色合い、人々の配置、表情、動いていく景色のワンシーン…。不意に現れた景色を、その人のセンス・感覚で捉えるのは決して計算して出来ることではないと思います。撮影する時の高揚感までがこちらに伝わってきました。

【プロフィール】
元OBS大分放送アナウンサーで太宰治作品朗読を得意とし三鷹市を拠点にライブ活動を行う。音楽家との共演によるホールコンサートにも多数出演。様々なアーティストとコラボする自主企画「響き合いプロジェクト」も好評を得ている。
三鷹ネットワーク大学など講師。 (株)マックミック所属、朗読集団「コトザウルス」、劇団「シアターRAKU」所属、文化庁芸術家派遣事業登録アーティスト。成蹊大学メディアリテラシー演習非常勤講師。
林 義勝審査員(日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表)
今回のテーマ「私の好きな三鷹」ではどんな写真が見られるのか楽しみでした。応募された沢山の写真を介してそれぞれのライフスタイルを窺い知ることもでき、興味深く拝見させていただきました。内容的には人物スナップ、自然、祭り等バリエーションのある中で日常にひそむ面白さや私的な気付きを撮られたものなども見られました。アンダー18の作品が上位に選ばれるようになり、これまでの写真表現の概念に捉われず自身の内面(心)を優先した自由な視点と発想で撮られた写真が見受けられるようになってきたのが印象的でした。
写真の魅力は性別、年齢、置かれた立場を問わず写真を通じて感動を感受し、共有することができるのが醍醐味と言えます。今後も感動する思いを持ちつづけて新たな出会いと発見で捉えたワクワクするような写真を拝見できることを期待しています。
【プロフィール】
1950年、写真家 林忠彦の四男として東京に生まれる。エディトリアルの分野で活躍する一方、テーマ写真を得意とし、歴史的背景を織り込んだ日本の原風景や「能」などの伝統芸能などの撮影に取り組む。ニューヨークをはじめ国内外での写真展多数開催。主な写真集、「十二支伝説」「龍伝説」「観世宗家能面」「新シルクロード」「東海道の旅」他。新著は、林忠彦・義勝親子の魅力に迫る写真集/伝記「オヤジの背中 写真家・林忠彦──父・林忠彦」。現在、日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表。