公開日 2023年02月02日
三鷹まちづくりフォトコンテストは、写真を通じて、より多くの市民に身近にある三鷹の魅力を再発見し、地域に対する興味・愛着を深めてもらうことや、より良い景観づくりに関する機運を醸成しているコンテストです。
2022年1月1日~2022年12月31日までの1年間に撮影した三鷹市内のまちの景観や情景、自然、人々のふれあい、まちかどの一コマなど三鷹の魅力を発信する写真など広く募集したところ、市内外140人から407点の作品の応募がありました。
厳正なる審査の結果、以下のとおり入賞者が決定いたしました。
◆入賞作品
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- 作品タイトル
- 緑
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園 西園
- 撮影日
- 2022/07/10
- 撮影者
- 永井 碧人さん
- 撮影者コメント
- 散歩していた時にこの構図に気づき、撮影しました。 この緑を見続けたいという思いを込めました。
- 講評
- 新緑が目に眩しい井の頭公園内での光景に見せられた撮影者の思いが写真から伝わってきます。水面の映り込みを生かしたローアングルでの視覚も新緑を際立たせ効果的でした。
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- 作品タイトル
- ホワイト・ハート
- 撮影場所
- 仙川 東八道路下
- 撮影日
- 2022/03/09
- 撮影者
- 大谷 正志さん
- 撮影者コメント
- 散歩の途中、仙川で出会った白鷺の姿が川面に反射して、綺麗な白いハートに見え、急いでシャッターを切りました。
- 講評
- 川面に佇む白鷺の姿が水面に映り込み、逆光のハイライト効果によってハート形が明確になった光景を逃さず捉えています。撮影者の観察眼によって撮ることが叶った秀作です。
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- 作品タイトル
- 街の報せ
- 撮影場所
- 三鷹跨線人道橋
- 撮影日
- 2022/05/27
- 撮影者
- 白石 治郎さん
- 撮影者コメント
- 三鷹歩道橋からの電車と街です。高い場所が少ない三鷹で、生きている街を撮れたらと思い撮影しました。
- 講評
- ダイヤモンド形の鉄柵越しに跨線橋の上から市街の夜景を撮られたロマンを感じる美しい写真です。三鷹の面影がまた一つ消える前に後世に伝える写真を撮られましたね。
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- 作品タイトル
- うしろの正面だあーれ
- 撮影場所
- 三鷹の森ジブリ美術館
- 撮影日
- 2022/03/19
- 撮影者
- 辻井 由記子さん
- 撮影者コメント
- ジブリ美術館のトトロと一緒に兄弟で撮った写真です。二人とも後ろのトトロが気になって仕方ない様子です。
- 講評
- トトロと一緒に写真を撮ろうとしている際、背景のトトロが気掛かりでしようがない子供の心境を良く捉えています。茶系の子供服の色合いも背景に馴染んでうまく収まりましたね。
- 作品タイトル
- 卒業参り
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園 弁財天
- 撮影日
- 2022/03/25
- 撮影者
- 小西 直昭さん
- 撮影者コメント
- 日本で卒業証書をもらったら日本の神社にご報告と思ってました
- 講評
- 羽織袴姿で卒業参りの記念写真を撮られている子女の嬉しそうな表情が印象的です。新緑が季節感を伝え、赤色が好日の臨場感を伝えるのに効果的なアクセントとなっています。
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- 作品タイトル
- 風の散歩道の夕暮れ
- 撮影場所
- 風の散歩道
- 撮影日
- 2022/01/12
- 撮影者
- 岡田 和美さん
- 撮影者コメント
- 風の散歩道から井の頭恩賜公園は、私のお気に入りの散歩コースです。季節の変化を感じながら、週に何度も歩いています。 この日は、たまたま夕暮れ時に歩いていて。幻想的な風景を堪能することができました。
- 講評
- 「風の散歩道」は三鷹南口駅前から続く玉川上水沿い、800メーター程の遊歩道で、その先の「井の頭恩賜公園」、「三鷹の森ジブリ美術館」へと続き、多くの方が四季折々訪れ散歩を楽しんでいます。 この作品は街路灯の明かりや黄昏時の凛とした風景、普段とは一味違う雰囲気を上手に表現したフォトで、ぜひ訪れて感じて下さい。
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- 作品タイトル
- 最後のブルースカイ
- 撮影場所
- 三鷹跨線人道橋
- 撮影日
- 2022/09/25
- 撮影者
- 高島 賢さん
- 撮影者コメント
- 廃止が決まった三鷹跨線橋。太宰が見た青空そして空気を堪能しました。
- 講評
- 撤去予定の三鷹跨線人道橋ですが、惜しむ声が多くあります。当フォトコンテストでもよく入賞作品の被写体になっており、後世に伝えたい写真と考え選びました。この作品は色合いやアングルが良く、鮮やかに青く高い空がとても印象的でした。
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- 作品タイトル
- 黄色のじゅうたん
- 撮影場所
- 仙川 杏林大学病院北
- 撮影日
- 2022/03/31
- 撮影者
- 小熊 佳奈子さん
- 撮影者コメント
- 黄色い菜の花が綺麗に咲いていて思わず撮った写真です。
- 講評
- 仙川沿いの土手いっぱいに咲いた菜の花を黄色いじゅうたんに見立てて撮られた観点がうなずけます。只、晴天であれば鮮やかさが増し、より印象強い写真になったでしょう。
- 作品タイトル
- 我が町誇る跨線橋
- 撮影場所
- 三鷹跨線人道橋
- 撮影日
- 2022/07/24
- 撮影者
- 土井 悠生さん
- 撮影者コメント
- 7月の夕方に撮りました。 私が保育園の頃から良く訪れていて、なくなるのが悲しいから撮りました。
- 講評
- 三鷹とゆかりのある作家太宰治も当時跨線橋からこのような夕日を見ていたかも知れないと思うと感じ入るものがあります。令和時代の記録写真として貴重な物になるでしょう。
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- 作品タイトル
- 洗車中
- 撮影場所
- 三鷹跨線人道橋
- 撮影日
- 2022/07/29
- 撮影者
- 油井 武蔵さん
- 撮影者コメント
- 三鷹跨線橋から見た総武線の洗車風景をカメラに収めました。酷暑の中、作業員が汗を流しながら懸命に車体を洗車している姿にプロフェッショナルを感じました。
- 講評
- 跨線橋上の適度なカメラアングルによって、作業中の様子をうまく捉えています。三鷹ならではの条件によって撮ることが適った鉄道マニア垂涎のナイスショット!です。
- 作品タイトル
- その瞬間!
- 撮影場所
- 仙川 上仙川橋
- 撮影日
- 2022/11/08
- 撮影者
- 高橋 宏一さん
- 撮影者コメント
- カワセミが餌をとりに川に飛び込む瞬間です!
- 講評
- 受賞者は前回、カワセミの写真で銀賞を受賞されました。今回は水面に飛び込む寸前のタイミングを見事に捉えています。テーマを持って作品づくりに挑む熱意が伝わってきます。
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- 作品タイトル
- 夕暮れシルエット
- 撮影場所
- 北野1丁目高速道路横
- 撮影日
- 2022/10/11
- 撮影者
- 山田 佳穂さん
- 撮影者コメント
- いつもの夕暮れとは違う朱鷺の羽のような優しい色に見えました。いつもの通学路の道が夕焼けの柔らかい色と電柱のシルエットによってとても幻想的で思わず撮ってしまいました。
- 講評
- コメントにあるように朱鷺の羽根のような美しい空色ですね!写真は客観ではなく主観が知覚したものの表現です。写真は自由な発想で表現されることが大事です。今後に期待大です!
- 作品タイトル
- 秋深く
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園 狛江橋
- 撮影日
- 2022/11/20
- 撮影者
- 佐藤 颯人さん
- 撮影者コメント
- 深みのある色した紅葉と池に浮かぶ船の光景が良いなと思い撮影しました。
- 講評
- 晴れた日の紅葉はその鮮やかさが強調されますがそれがベストではなく、写真のように深みのある色調も素敵です。写真の魅力は表現の多様性にあります。今後も自由な発想で!
- 作品タイトル
- 未来へ羽ばたけ!!
- 撮影場所
- 下連雀わかくさ児童遊園
- 撮影日
- 2022/01/02
- 撮影者
- 櫻田 芽依さん
- 撮影者コメント
- 新年を迎えて、実家に集まり、近所の公園で初漕ぎ、 楽しかったです。 三鷹がもっとよりよくなるように! 願いが重なる一枚が撮れました。
- 講評
- タイトル「未来に羽ばたけ!!」という思いが伝わってきます。今までの写真という概念に個人のインスピレーションや自由な発想による表現が写真の魅力です。今後も期待しています。
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◆総評
ケイ アンナ審査委員(三鷹市在住マルチタレント)
三鷹は都心に近いわりには緑豊かな素晴らしいまちです。そんなまちの良いところ、素敵な風景や、家族や人が集まっているところを、実際に見ることはできなくても、写真として残すことによって、私たちは見ることができます。
私は20年以上、この審査委員をやってきましたが、今回、コロナ禍で皆さんの元気が無くなっているのではないかと思っていました。でも、作品を選んでいくうちに、良い写真が出てきて、それを見ると希望を感じることができて、元気を分けてもらえました。
【プロフィール】
アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれる。3歳から12歳までアメリカ合衆国テキサス州で育つ。高校在学時より雑誌のモデルやラジオに出演、大学入学後よりテレビ、ラジオでタレントとして活動。その後も司会やレポーター、通訳など幅広く活躍しているマルチタレント。1979年にギタリストでバンドマスターである三原綱木氏と結婚。
林 義勝審査委員(日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表)
三鷹まちづくりフォトコンテスト~伝えたい、三鷹の良いとこ~に応募された作品を拝見してあらためて三鷹市が恵まれた環境であるということを再認識した次第です。内容的には長引くコロナ禍が影響しているせいか、以前に比べると少し元気が無いようにも感じました。
そんな中で、今回の市長賞受賞者が男子中学生という意想外のことでしたがそれは僥倖のことであり、今後が楽しみです。あらためて、豊かな自然環境の中でこそ、豊かな感性と叡智が育まれるということを再び是認することとなりました。
写真は表現の多様性によって、全ての人々と感動を共有できるのが醍醐味ともいえます。
今後も普段から感動する思いを持ちつづけ、日常生活の中で出会った光景や発見を逃さず写真にされていくことを期待しています。
【プロフィール】
1950年、写真家 林忠彦の四男として東京に生まれる。エディトリアルの分野で活躍する一方、テーマ写真を得意とし、歴史的背景を織り込んだ日本の原風景や「能」などの伝統芸能などの撮影に取り組む。ニューヨークをはじめ国内外での写真展多数開催。主な写真集、「十二支伝説」「龍伝説」「観世宗家能面」「新シルクロード」「東海道の旅」他。新著は、林忠彦・義勝親子の魅力に迫る写真集/伝記「オヤジの背中 写真家・林忠彦──父・林忠彦」。現在、日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表。