公開日 2019年03月01日
2018年の一年間に三鷹市内の四季折々の自然、人々のふれあい、まちの表情などの写真を広く募集しました。
三鷹まちづくりフォトコンテストは、写真を通じて、より多くの市民に身近にある三鷹の魅力を再発見し、地域に対する興味・愛着を深めてもらうことや、より良い景観づくりに関する機運を醸成しているコンテストです。
今年のテーマは「いいとこ三鷹」とし、市内外145人から378点の作品の応募がありました。厳正なる審査の結果、以下のとおり入賞者が決定いたしました。
※各作品の講評は、林義勝審査委員によるものです(三鷹フィルムコミッション賞を除く)。
◆入賞作品
一般部門
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- 作品タイトル
- 雪の日
- 撮影場所
- 八幡大神社
- 撮影日
- 2018/01/22
- 撮影者
- 柴平 達弥さん
- 撮影者コメント
- 雪に煙る八幡大神社。幾度となく訪れている地元三鷹の美しい社です。祀られる神々や、お隣の禅林寺に眠る方々の魂が撮らせてくれた一枚です。
- 講評
- 深々と降る雪が境内の静寂感を伝え、山門ごしの幽暗に浮かぶ灯明が温もりを感じさせ効果的です。市内での静の光景を見事に表現されたグランプリにふさわしい作品です。
- 作品タイトル
- 飛来
- 撮影場所
- 大沢六丁目
- 撮影日
- 2018/12/19
- 撮影者
- 三上 茂さん
- 撮影者コメント
- この場所で飛行機と人物を同時に撮影するには、南風が吹き、機体が北から進入することが条件です。空の時刻表を見ながら3年かかりました。
- 講評
- 定期便が飛行する光景を目の当たりに臨める丘の上の憩いの場。飛行する飛行機に向かって、家族みんなで出迎えの歓声が聞こえてくるようなほのぼのとした光景を捉えた作品です。
- 作品タイトル
- 晩秋
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園
- 撮影日
- 2018/11/23
- 撮影者
- 吉岡 賢一さん
- 撮影者コメント
- 晩秋の午後、興味をそそる雲が現れ、それらが池に映り込みました。
- 講評
- 紅葉した木立に囲まれた井の頭池。水面に映した上空に浮かぶ白い雲。自然環境との共存を大事にする三鷹市ならではの油絵を彷彿するような美しい晩秋を撮られた作品です。
- 作品タイトル
- 夏近し
- 撮影場所
- 武蔵野の森公園 展望の丘
- 撮影日
- 2018/05/24
- 撮影者
- 鈴木 忠良さん
- 撮影者コメント
- 初夏の陽気になり、子供達が元気に遊んでいました。
- 講評
- 絵に描いたような白い雲と青空の下、広々とした公園でのびのびと遊ぶ子供たちを見ると自然に触れて育っている幸せを感じます。写真から撮影者の優しい眼差しが伝わってきます。
- 作品タイトル
- 仙川のデート
- 撮影場所
- 仙川
- 撮影日
- 2018/04/27
- 撮影者
- 高橋 宏一さん
- 撮影者コメント
- 三鷹五中脇の仙川の欄干でのカワセミのデート
- 講評
- 本来、自然界の中で生きているカワセミが、人の住む環境の中で共存しているということを写真を通じて知ることができます。自然環境が残る土地だからこそ撮ることが叶った作品と言えますね。
- 作品タイトル
- 夜桜見物
- 撮影場所
- 三角公園
- 撮影日
- 2018/03/26
- 撮影者
- 本田 誠さん
- 撮影者コメント
- 桜満開の三角公園での仲睦まじいお花見風景です。
- 講評
- ライトアップされた桜の下で花見をしている人物を配したフレーミング構成がいいですね。実際の明るさよりも明る目に仕上げたことで「夜桜見物」の臨場感が明確になりました。
U18部門
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- 作品タイトル
- 三角からの黄昏
- 撮影場所
- 鷹南学園三鷹市立第五中学校
- 撮影日
- 2018/10/29
- 撮影者
- 井田 明音さん
- 撮影者コメント
- この写真は部活動中に撮影しました。窓枠と外にある柱が重なってその隙間の三角形から見える夕日と富士山がとてもきれいだったので撮影した作品です。
- 講評
- 日常、見慣れた光景を発想と視点を変えて撮られたのが良いですね。鉄塔、夕日、富士山を三角形のフレーミング内にバランス良く収めた撮影者の被写体への集中力も窺えます。
- 作品タイトル
- 夜の国立天文台
- 撮影場所
- 国立天文台三鷹キャンパス
- 撮影日
- 2018/07/13
- 撮影者
- 安田 菜々さん
- 撮影者コメント
- 国立天文台定例観望会でアルビレオという白鳥座の星を見に行った時に。赤と青の重星でとても綺麗でした。木星も見れました。
- 講評
- 天文台ごしに仰ぎ見た夜空に光る一番星か惑星を見つけて撮られたのでしょう。難しい条件下ですが撮影者の撮りたいという思いが小さな星の光りを通じて伝わってきます。
- 作品タイトル
- 夏空と線路
- 撮影場所
- 三鷹電車庫跨線橋
- 撮影日
- 2018/06/29
- 撮影者
- 多賀 遥さん
- 撮影者コメント
- 夜が訪れる前の幻想的な世界を感じ、撮影しました。
- 講評
- 三鷹駅の跨線橋から電車庫に向かって撮られた写真ですが、二度と同じ光景に巡り合うことはありません。撮りたいという感動の思いを大切に!次は違う感動の出会いがあるかもー。
- 作品タイトル
- シルエット
- 撮影場所
- 三鷹の森ジブリ美術館入口付近
- 撮影日
- 2018/11/17
- 撮影者
- 花輪 郁果さん
- 撮影者コメント
- 撮りたいロボット兵を中心にファインダーをのぞくと、左の建物とのバランスが良くて青い空と全体のシルエットが浮かんできれいだったので撮りました。
- 講評
- 画面全体が深いブルーの色調で表現され、目を凝らして見るとシルエット部分にロボット兵が浮かび上がってくる。アニメの世界感をシルエットでイメージした感性にエールです。
- 作品タイトル
- かお
- 撮影場所
- 三鷹図書館(本館)
- 撮影日
- 2018/11/23
- 撮影者
- 岩崎 七海さん
- 撮影者コメント
- ふと下を見たらかわいいお顔があったので撮ってみました。
- 講評
- 日常生活の中で何気なく見過ごしてしまいそうな気になる光景に目を止め、擬人的に表示された撮影者のユーモア感覚と画面構成のデザインセンスもグッドです!
三鷹フィルムコミッション賞
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- 作品タイトル
- 共演
- 撮影場所
- 八幡大神社境内
- 撮影日
- 2018/09/09
- 撮影者
- 板橋 久夫さん
- 撮影者コメント
- 八幡神社例大祭クライマックス2其の御神輿の挨拶場面
- 講評
- 三鷹下連雀の八幡大神社は300年以上の歴史を持ち、正月初詣、節分、七五三のお祝いなど地元の多くの人に親しまれている神社で、特に秋の例大祭の二基の大神輿、大太鼓が巡行する様子は、三鷹駅前の秋の風物詩として地元で人気の祭礼です。
この作品は祭りのハイライトである宮入の熱気、盛上りが感じられ、三鷹の町を巡行して戻った一之宮、二之宮の大神輿が、今年も無事に納まるよう差配するお二方の気合や、担ぎ手の意気が伝わる1枚です。
(特定非営利活動法人みたか都市観光協会 理事長 金子 彰)
※「三鷹フィルムコミッション賞」は、三鷹市内のロケ地を誘致する三鷹フィルムコミッション事業を行っているみたか都市観光協会が選出した賞です。
◆総評
ケイ アンナ審査委員(三鷹市在住マルチタレント)
今回は一般部門の技術がとても高く、驚かされました。U18部門の子ども達には、もうちょっと頑張って欲しかったというのが率直な感想です。
本コンテストは24回目ですが、まだまだ発見されていない三鷹があると思います。見たことない三鷹を是非皆さんに発見してもらいたいという期待を持っています。私は三鷹に住んで38年になりますが、三鷹は本当にきれいな場所がたくさんあります。まだまだ自然も残っています。でも田舎という感じではありません。写真を通じて、もっと多くの人に三鷹の素晴らしさを知っていただきたい、そしてもっと多くの人に三鷹に来ていただきたいと思います。
【プロフィール】
アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれる。3歳から12歳までアメリカ合衆国テキサス州で育つ。高校在学時より雑誌のモデルやラジオに出演、大学入学後よりテレビ、ラジオでタレントとして活動。
その後も司会やレポーター、通訳など幅広く活躍しているマルチタレント。1979年にギタリストでバンドマスターである三原綱木氏と結婚。三鷹市在住。
林 義勝審査委員(日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表)
テーマ「いいとこ三鷹」を皆さんがどのように表現されているのか、興味深く拝見させていただきました。そして全作品を通して感じたことは、皆さんそれぞれが郷土を愛されているという思いが一枚一枚の写真から伝わってきました。そこには、恵まれた美しい自然環境を護っていかなければという一人一人の思いが根付いているということを、豊かな自然環境の中でこそ、人類の英知が育まれるということをあらためて再確認した次第です。
上位作品に関してはテーマをしっかりと把握し、表現力共に優れた作品群でした。U18部門については、おとなしめの印象を受けましたが、自由な発想による表現で撮られたものも見られ、今後が楽しみです。今後も感性を活かす表現力を磨き、心揺さぶる発見と感動によるワクワクするような作品を期待しています。
【プロフィール】
1950年、写真家 林忠彦の四男として東京に生まれる。エディトリアルの分野で活躍する一方、テーマ写真を得意とし、歴史的背景を織り込んだ日本の原風景や「能」などの伝統芸能などの撮影に取り組む。ニューヨークをはじめ国内外での写真展多数開催。 主な写真集、「十二支伝説」「龍伝説」「観世宗家能面」「新シルクロード」「東海道の旅」他。新著は、林忠彦・義勝親子の魅力に迫る写真集/伝記「オヤジの背中 写真家・林忠彦──父・林忠彦」。現在、日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表。