公開日 2017年03月01日
三鷹市内の四季折々の自然、人々のふれあい、まちの表情などの写真を募集しているまちづくりフォトコンテストは、今年のテーマを「三鷹の魅力、再発見!!」とし、「一般部門」と「U18部門」の2部門を設け募集したところ、105人から264点の作品の応募がありました。
1月下旬に厳正なる審査をした結果、以下のとおり入賞者が決定いたしました。
◆入賞作品
一般部門
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- タイトル
- 黄金橋
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園(七井橋)
- 撮影日
- 2016/12/24
- 撮影者
- 渡辺 実さん
- 講評
- 朝日があたったすばらしいタイミングを捉えています。色彩的にも橋自体をクローズアップして、背景を暗くして橋を浮かびあがらせる技術のテクニックも優れています。
- タイトル
- 晩秋の初雪
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園
- 撮影日
- 2016/11/24
- 撮影者
- 小川 正良さん
- 講評
- 雪の降っている風景が日本の水彩画を思わせます。非常に静寂感があり、都会の癒しの場としての空間を見事に捉えています。
- タイトル
- 秋の夕暮れ散歩
- 撮影場所
- 武蔵野の森公園
- 撮影日
- 2016/11/11
- 撮影者
- 本田 誠さん
- 講評
- 男性のライフスタイルを想像できるフォト絵本のようなドラマ性を感じさせます。背景の青空とたそがれのオレンジの色彩のグラデーションが、さらにドラマ性を高めています。
- タイトル
- 一緒が暖ったかいね♥
- 撮影場所
- 上連雀あんず児童公園
- 撮影日
- 2016/01/13
- 撮影者
- 山本 詩恵さん
- 講評
- 猫の茶と白のコントラストがとても効果的でよかった。背景のアウトフォーカスした家の佇まいから土地の生活感も感じられます。
- タイトル
- 熱い!三鷹市民駅伝!
- 撮影場所
- 三鷹産業プラザ付近
- 撮影日
- 2016/11/27
- 撮影者
- 大島 宏之さん
- 講評
- 限りなくローアングルからランナーの両足が浮かんでいる瞬間を捉えたところが、強いインパクトを与えています。いいシャッターチャンスで動感がうまく表現されています。
- タイトル
- 鉄骨
- 撮影場所
- 三鷹駅南口付近
- 撮影日
- 2016/10/03
- 撮影者
- 蠣崎 アンナさん
- 講評
- ジオラマ的に撮ることによって、人物がまるで人形が作業しているように捉えられている 実に楽しい作品です。上と下がぼかしになっていて、撮影者のねらいが見事に成功しています。
U18部門
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- タイトル
- phoenix
- 撮影場所
- 下連雀9丁目
- 撮影日
- 2016/08/26
- 撮影者
- 田口 千裕さん
- 講評
- 雲をビジュアル的にPhoenixに見立てた感性が、若者らしく新鮮ですばらしい。雲を自分に置き換えてこれからはばたいていこうという感じが伝わり、エールを送りたくなる作品です。
- タイトル
- それ、虹だよ
- 撮影場所
- 下連雀9丁目
- 撮影日
- 2016/07/31
- 撮影者
- 吉田 昌人さん
- 講評
- 日常生活の中で虹がでたときに、素直に「虹をきれいだ」と捉えたところがいい。青年を象徴するような青空と白い雲が、より青年の心を表現している作品です。
- タイトル
- 雨の日の青サギ
- 撮影場所
- 野川 相曽浦橋付近
- 撮影日
- 2016/09/22
- 撮影者
- 鈴木 未来さん
- 講評
- 水の白さと青サギの色をモノクロ的に捉え、手前に緑の草をみせることで、若者の可能性を感じさせる素敵な作品となっています。全体の構図、テクニックとも完成度の高い作品です。
- タイトル
- 空
- 撮影場所
- 井の頭恩賜公園
- 撮影日
- 2016/06/26
- 撮影者
- 小河 優衣さん
- 講評
- 水面に映った建物、雲のリフレクションをねらった視点が、現実とは違う世界を感じさせます。これからの人生への夢や不安な気持ちが、一枚の写真に込められている作品です。
- タイトル
- 夕日に照らされて
- 撮影場所
- 丸池公園
- 撮影日
- 2016/06/10
- 撮影者
- 佐藤 和海さん
- 講評
- 2羽の子ガモを逆光線で捉えたことで、水面がほどよく光り、子ガモにハイライトが立ち、カモのぬくもりを感じさせます。また、水面と子ガモだけを捉えたところがよかったです。
三鷹フィルムコミッション賞
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◆総評
ケイ アンナ審査委員(三鷹市在住マルチタレント)
今年は、全般的に人物が写っている作品が少なかったように感じました。また、U18部門の応募作品が少なくてちょっと残念でした。もっと若者に写真に興味をもって欲しいし、写真は一つの物語を語ってくれるので、若者たちにもっと写真を撮ってもらいたいです。
また、例年より作品レベルに格差があり、すばらしいと感じた作品には全作品を金賞にしたかったぐらい選ぶのが難しかったです。だんだん写真の構図や撮影テクニックが高度になってきているように思われました。
これからも、皆さんにたくさんの三鷹の素晴らしさを撮っていただき、時代、風景、景色か変わる中で変わらないものを写真で残していただきたいと思います。
【プロフィール】
アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれる。3歳から12歳までアメリカ合衆国テキサス州で育つ。高校在学時より雑誌のモデルやラジオに出演、大学入学後よりテレビ、ラジオでタレントとして活動。
その後も司会やレポーター、通訳など幅広く活躍しているマルチタレント。1979年にギタストでバンドマスターである三原綱木氏と結婚。三鷹市在住。
林 義勝審査委員(日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表)
三鷹市の美しい自然と共存し、そして歴史と文化に育まれた環境のもとで生活されているみなさんを羨ましく思いました。そんなみなさんがみじかである三鷹をどのように受け止め、どんな写真を応募されるのか興味がありました。写真の楽しさは撮り手の思いが年齢や置かれた境遇を問わず全ての人々と感動を共有できることが写真の醍醐味ともいえます。
みなさんが捉えた感動のシーンや一枚一枚の写真からそれぞれのライフスタイルをうかがえることができ、楽しみながら心地よい気分で拝見させていただきました。改めていい環境のもとにはいい感性がはぐくまれるということを写真を通して再認識したしだいです。
【プロフィール】
1950年、写真家 林忠彦の四男として東京に生まれる。エディトリアルの分野で活躍する一方、テーマ写真を得意とし、歴史的背景を織り込んだ日本の原風景や「能」などの伝統芸能などの撮影に取り組む。ニューヨークをはじめ国内外での写真展多数開催。
主な写真集、「十二支伝説」「龍伝説」「観世宗家能面」「新シルクロード」「東海道の旅」他。新著は、林忠彦・義勝親子の魅力に迫る写真集/伝記「オヤジの背中 写真家・林忠彦──父・林忠彦」。現在、日本写真家協会会員、林忠彦作品研究室代表。